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独逸より日々愛用しているお気に入りを・・・風の吹くままに、気の赴くままに。
by buck
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frofro -Ioculatores
クリスマスイヴもいよいよ明日に迫りました。ドイツでは今日がクリスマス前の買出しのピーク。そして敬虔なクリスチャンは明日のイヴの夜は肉を口にはせず、魚料理を食すのが伝統のようです。
今日紹介するのは10~15世紀のヨーロッパのクリスマスの音楽を集めたCD。クリスマスツリー発祥の地とされ、多くのクリスマスの伝統を今に伝えるドイツでは、アメリカ産の商業的なクリスマスソング(「ジングルベル」や「I wish your mery christmas」に代表される日本ではお馴染みのクリスマスソング)は殆ど街中で耳にすることもなく、これ等の音楽を耳にする場所といえばあえて言うなら、購買欲をそそる為のスーパーマーケットぐらいでしょうか。(笑)しかしそんなスーパーマーケットでさえ、商業的なクリスマスソングにドイツ人はゲンナリするといいます。ではドイツのクリスマスにはどんな音楽が流れるのか?代表的なクリスマスソングとしてはやはり教会で使われるクリスマスキャロルでしょうか。その他にもいわゆる民謡的な昔から受け継がれてきたクリスマスソングが存在するようです。
frofro -Ioculatores_c0030570_018436.jpg
前振りが長くなりましたが、今日紹介するCDは今ドイツで親しまれているクリスマスソングのもう一世代前、中世~ルネッサンスのヨーロッパのクリスマスを集めた物です。冒頭の「Veni,redemptor quem」はイタリアのミラノで書かれたもので、メロディーは12世紀に作られた物というように、かなり中世色の強いアルバムとなっています。また所々に挟まれる男性アカペラソロは、吟遊詩人的な要素の強い物が含まれ、物語にメロディーをつけた普段耳慣れない幹事のものも含まれています。
演奏は以前にも紹介したドイツ・ライプツィヒの7人グループ・IOCULATORES。このアルバムでは彼らに加え少女コーラス・Schola Cantorum LeipzigとこのコーラスグループからDaniela Draeger、Viola Genz、Sabine Vogelがソリストとして参加しています。

CDの音質は非常にクリアで良好。グロッケンなどの金属製鳴り物の音も非常にクリアに収録されており、教会のアコースティックを最大限に生かした録音となっています。
またこの時代の音楽特有のFidelの柔らかいのだけれども貫くような響きや、ゴシックハープの素朴な響き、日本の笙に似た響きの直線的なシャルムやそれと対照的なコーラスの柔らかい響きがとても良く表現(再生)されているアルバムです。

雪の降る静かな日、この中世の響きのするクリスマス音楽を聴き窓の外を眺めれば、そこにあるのは600年前と変わらぬ空、そしてピンと張り詰めた空気、そしてクリスマス特有のキリストの生誕を祝う独特なお祭り的雰囲気が漂います。
街中に流れるクリスマスソングとは一味違う、中世ヨーロッパ的雰囲気のクリスマスを演出したい時に最適のアルバムではないでしょうか。(笑)
by buckup | 2005-12-24 00:19 | CD。 (36) | Comments(0)
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