独逸より日々愛用しているお気に入りを・・・風の吹くままに、気の赴くままに。
by buckup
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Baekoff ーアルザス地方伝統土鍋煮込み料理
春先になると、まるで古傷が疼くかの如くにウズウズと行きたくなるのがドイツ・フランス国境の街ストラスブール。
国境の川ライン川から伸びる運河に囲まれたとても良い雰囲気の街ストラスブール。ドイツとフランスが融合というよりは同居しているこの街に行くと、必ず食するのが今日のタイトルでもあるベッコフ(Baekoff)。
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ベッコフとは、いわゆるオーバル形状の土鍋をオーブンで調理する、アルザス州地方を代表する郷土料理。
ベッコフの名の由来はいろいろあるものの、そのスペルを見るとドイツ語の「(パンなどをオーブンで)焼く」という意味の「backen」もしくはパン屋を意味する「bäcker」と「調理師」という意味の「koch」、あるいは「料理する、煮る」という意味の「kochen」が融合したものではないかと、ドイツに住む僕は推測しています。
そうしたドイツ語的推測をしてみると、僕がストラスブールを訪れると必ず食べに行くベッコフ専門店のお姉さんが教えてくれた「そもそもこの料理は農家の主婦達が発案したもので、前日の夕方からアルザスワインに肉や野菜を浸し(マリネ)、次の日の昼前にパンを焼き終えたパン屋にそれぞれのうちに伝わる土鍋を持っていき調理してもらっていた。」というのも頷ける。

僕が初めてストラスブールを訪れたのは、かれこれ8年前。そのときたまたま入ったレストランが、先にも登場したレストラン。ちょっと辛めのアルザスワインに程よく漬かった柔らかい肉と柔らかいジャガイモ。特別な点は何も無い実にシンプルな料理。そのベッコフのあまりの素朴な美味しさと、元来の焼き物好きが長じて、町中にあるお土産物屋さんで即購入したのが今日登場のベッコフ。

それではその自前のベッコフを使って作る、アルザス郷土料理「ベッコフ」について記したいと思います。
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まず用意するのは、
牛・豚・羊肉、各250gづつを大きめのサイコロ状にカット。タマネギはくし切りに、長ネギは小さく刻み、輪切りにしたニンジンとハーブ(僕はタイムを使用)を土鍋に入れ塩・胡椒を適度にふります。
そしてアルザスワイン(無ければ辛口の白ワイン)を一本丸ごと投入し、一晩冷蔵庫に入れ浸け置きます。
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一晩寝かした土鍋の蓋を開け、鍋全体を覆い尽くすように輪切りにしたジャガイモを敷き詰めます。
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後は予め暖めておいたオーブンを160〜180℃にセットし、ベッコフを入れるだけ。
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2〜2時間半オーブンで煮ると、写真のように蓋ギリギリまで入っていたワインが飛び散り、土鍋が良い具合に焦げます。最後の10分間だけ蓋を少々開けて、上部のジャガイモを焦がしても美味しいです。
この土鍋、STAUBやLe Creusetなどの鋳鉄鍋とは異なり、蓋が非常に軽いのでうまい具合に中のワインが飛び散り、出来上がると蓋一杯までだったワインが半分の一程度まで無くなります。
しかし調理後は、オーブンの中がかなり汚れますので要注意です(うちの妻は後のオーブンの掃除が嫌で、うちではあまりこの料理を食べたがらない。笑)
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あとは鍋ごとテーブルにサーブし、暖かいうちに召し上がれ、です。
うちでは塩こしょうは少なめに調理し、各自皿に盛りつけてから好みの塩加減にするようにしています。
ちなみに写真では10年来愛用している英国・Denby社のImperial Blue Dinner Plate26cmに盛りつけてあります。
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食後気になるのは、やはり焦げ付いた土鍋の後始末。
真っ黒な焦げ付きは落とし辛い様に見えますが、一晩中性洗剤を入れたシンクの中に入れておけば、次の日には信じられない程簡単に落ちます。
この土鍋に限っては、焦げ付きも味の一つなので、見てくれなど気にせずにレストランの如く焦げ焦げのベッコフに仕上げするのも手かと思います。

また購入時に、初めて使用する前には一晩牛乳を入れとくと、土鍋が長持ちするから是非するようにといわれました。

寒い冬には持ってこいの土鍋料理。僕はまだ挑戦した事は無いのですが、鋳鉄鍋などでも美味しく調理する事が出来ると思います。
白ワインに一晩浸け込んだ材料をオーブンに入れるだけのアルザス地方伝統の究極の手抜き料理(!?)。是非挑戦してみてください!
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by buckup | 2008-02-13 10:33 | Essen&Trinken。(175) | Trackback | Comments(4)
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Commented by chubin at 2008-02-15 09:39
美味そうです。

日本だと使い始めの土鍋ではおかゆを炊きますが、そちらでは牛乳を入れておくんですね。
Commented by buckup at 2008-02-18 06:14
chubinさん、ご無沙汰です!
料理の達人でもあるchubinさんからの美味しそうだというコメント、嬉しいです(笑)。

そうでしたね、日本の土鍋ではおかゆを炊きましたね。すっかり忘れていました。古人の生活の知恵なのでしょうが、おかゆも牛乳も土鍋に皮膜でも作るんでしょうか???(謎)
Commented by chubin at 2008-02-22 23:25
達人じゃないっすよー。
むしろ下手だと思います。

陶器の目に見えない隙間をお粥のトロトロで埋めるらしいですね。
牛乳も同様に隙間にしみこませて埋めるんでしょうね。
Commented by buckup at 2008-04-02 08:36
いえいえ、いつも美味しそうなchubinさんの料理の写真によだれを垂らしております(笑)。

陶器に目に見えない隙間なんてあったんですね。次回陶器製の土鍋を入手した際にはお粥でデビューさせてみようと思います。
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