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独逸より日々愛用しているお気に入りを・・・風の吹くままに、気の赴くままに。
by buck
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FOSSIL  -哀れな目覚まし時計。
我が家で唯一体バッテリーを外され、時を刻むことも無く、一年以上もひっそりと放置されている時計がある。それがこのFOSSILの目覚まし時計。

FOSSIL  -哀れな目覚まし時計。_c0030570_22511419.jpgレトロな外観とクローム処理されたボディ(僕がクローム好きで家にはクローム物が意外と多い)。明るいバレンシアオレンジのような文字盤。そこに描かれた起床を両手を挙げて喜ぶような、滑稽で可愛いピエロ。大きなアラビア文字のインデックスは視認性もバッチリ。そして持ち運び用のお洒落なグリフが付いたバランスの良い大きさの2つのベル。そのどれもが一目で気に入ってしまい即購入してしまったFOSSILの目覚まし時計。

しかしこのFOSSILの目覚まし時計に我が家での活躍の場は無かった。(涙)

購入初日、僕は早速バッテリーを入れて時間を合わせる。そして時計はおもむろに時を刻み始める。「カチ、カチ、カチ」とかなり大き目の、安っぽいクォーツムーブメントの動作音が部屋に響く。その時すでに僕には悪い予感がしていた。
何故なら僕のパートナーは非常に寝付きが悪く、僕らのベッドルームからは真夜中に音を発する物はことごとく排除されていたからだ(目覚しい時計はデジタルの電波時計)。時に僕が非常に疲れているときに無意識のうちに起こる「いびき」がうるさいと、深夜にベッドルームを退場になる事もしばしばなのである。

そんな彼女に僕は「とりあえず折角買ったんだから一晩だけ試してみようよ。ほら文字盤のピエロが可愛いでしょ。」と訳のわからない事を言って(こういう時の僕は結構口がうまい)なんとか了解を受け、FOSSILの目覚まし時計は無事僕らと共にベッドルームに滞在することを許された。そしてその夜は無事彼女も時計の音に煩わされることも無く僕らは深い眠りに付いた。

しかし問題は次の日の朝、突然何の前触れも無く安らかな僕らのベッドルームを襲った。

朝の7:30にセットされたアラームが。あのFOSSILの目覚まし時計の頭上に燦然と輝く美しい2つのベルが、突如として、まるで小学校の非常ベルの如くとんでもない大音量で、静かで安らかな僕らのベッドルームを襲ったのだった。

「ジリりりりり~リり~ン」と得意げに、しかし信じられないほどの大音量で家中に響き渡るアラーム。二つのベルの間にあるハンマーは容赦なくベルをたたき続ける。
安らかで平和な朝を襲った突然の時計テロ。まだ深い眠りについていた僕らの心臓は危うくこの殺人的な音量のベルによってその活動を停止するところだった。(本当に。。。)

「オーゴッド!!!なに?火事?なんなのこのけたたましいベルの音は!!!」

「いや、僕らの家には防災非常ベルは無い!目覚まし時計だ!昨日セットした目覚まし時計だよ!」

「早く止めなさい~!!!!ご近所に迷惑でしょう~!!!!あ~お隣が火事だと思って消防署に電話でもしたらどうするのよ~!!!(怒・怒・怒)」

「これ、どうやって止めるんだ!う~ん。。。あった、これかな? ベルを止めるのは。。。。(大汗)」

「早く止めてぇぇぇ~!!!」

いつもは静かで安らかな朝の僕らのベッドルームを襲う修羅場。目覚まし時計との格闘の間も凛凛と鳴り響く目覚まし時計。
やっと静かになったFOSSILの目覚まし時計には全会一致でレッドカードが提示され、その場で即刻ベッドルーム退場命令。 哀れFOSSILの目覚まし時計は退場命令に続き、非情にもその場で彼女にバッテリーを外され、今日までその使命を果たすこと無くひっそりと眠っているのであった。

時計愛好家を自負する者が住む我が家で唯一体。その役目を果たすことなく静かに放置されている哀れな時計。それがFOSSILの目覚まし時計である。
by buckup | 2005-03-08 23:14 | 時計。 (17) | Comments(0)
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