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独逸より日々愛用しているお気に入りを・・・風の吹くままに、気の赴くままに。
by buck
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THE JOBIM SONGBOOK IN NEW YORK -The David Hazeltine Trio
しっとりと落ち着いた、まさに大人のジャズといえるこのアルバム。小気味の良い転がるようなアドリブのタッチが素晴らしいピアノのD.Hazeltine、とても安定したコントラベースのN.Reeves、そして派手にならな過ぎずにちゃんと自己主張も忘れないドラムのJ.Fransworthの3人が奏でる、非常にベーシック且つ手堅い演奏の非常に聴き易いアルバムです。
THE JOBIM SONGBOOK IN NEW YORK -The David Hazeltine Trio_c0030570_015537.jpg
このアルバム特筆すべきは、その空間表現の絶妙さ。
すでにCD層を聴いただけでもその空間表現の良さは明らかで、右側にドラム、中央にコントラバス、そして左手にピアノが配置されているのが分かります(但し空間表現的には並列的印象)。
SACD2ch層で再生すると、ピアノのハンマーの打つニュアンスやベースの音がより生々しくなり、CD層の再生よりもドラムが右側後方へ配置されたようになり音に奥行き感がプラスされます。しかしまだピアノがSPに貼り付いているような印象を受けます。
上記のようにSACD2ch再生でもかなり立体感のある空間が表現されますが、マルチ再生では格段に空間表現がアップされ、奥行き間が明らかに増し、明確に各楽器の配置位置が分かるようになります。
右側後方に配置されたドラムセット、そしてそれに並ぶようなベース。そして左側ベースよりも前にグランドピアノが配置されているのが手に取るように分かるのが絶妙です。また多くのポップスのマルチ再生のように360°音が飛び交うサラウンドを効かした再生ではなく、昨今の優秀なクラシックSACDの如く、全面の空間表現を主体としたとてもリアルなステージが再現されるSACDです。

このレヴューを書くにあたりいつもは見ないライナーノーツを見たところ、しっかりとこの配置に関する回答が載っていて、まさにマルチ再生で展開する位置に各楽器が配置されていたのが興味深かったでした。
また通常はスタジオで録音される事の多いジャズのアルバムですが、このアルバムは自然の響きを考慮してか、教会で録音されていたのも非常に僕の興味をそそりました。

初期からのCheskyのマルチ録音の伝統(?)を継いでか、このSACDマルチ層も4chで録音されてます。しかし実際にはまるで5本すべてのSPで再生されているかの錯覚に陥るかのような素晴らしさで、優秀なCheskyならではの(すべてのCheskyの録音がという意味ではなく)とても聴き易い音のアルバムです。
アルバムの豊富な曲構成や演奏のレベルの高さも手伝って、音量を上げてじっくり聴くも良し、BGMとして音量を落としても気持ちよく聴けるとても聴き易い良いアルバムです。
by buckup | 2008-05-22 17:15 | SACD。 (63) | Comments(0)
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