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独逸より日々愛用しているお気に入りを・・・風の吹くままに、気の赴くままに。
by buckup
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2005年 08月 02日 ( 1 )
dream of the orient -concertoKöln & sarband
歴史上決して友好的に合間見えることなかったオーストリア・ウィーンのハプスブルグ家とトルコ・イスタンブールのオスマン・トルコ王朝。
勿論ハプスブルグ家は西洋諸国の華麗なる文化の片棒を担った文化の中心地。ハプスブルグ家の力がヨーロッパに完全に浸透してきたバロック時代以降、モールアルトやベートヴェン、ブラームス、ブルックナー等の大作曲家を歴史的に輩出してきた、西洋音楽史上決して忘れる事の出来ない国です。
方やトルコも、この頃勢力は衰えてきたとはいえ西洋諸国に恐れられてきたオスマン・トルコは未だイスラム超大国として、イスラム社会の中心として栄えていました。勿論、文化や音楽も独特なアラブ音楽と共に、交易によってもたらせる西洋文化のエッセンスも知らぬうちに浸透して行き独特の文化を花咲かせていたのでした。
c0030570_872197.jpg
もしもこの西のハプスブルグ家と東のオスマントルコが合間見える宮中晩餐会でも催されたらきっとこんなだっただろうと思えるのがこのアルバム。
このアルバム製作実現までの道程については、ライナーノーツに音楽ディレクターのWerner EhrhardtとVladimir Ivanoffが詳細を書いているのでここでは省略したいと思います。
アルバムはconcerto Kölnが、主にJoseph Martin Kraus(1756-1792)のバレエ作品「Soliman II,oder Die drei Sulutaninnen」からに交え、モーツアルトやC.W.Gluck(1714-1787)等を演奏。その華々しいバロック音楽と交互に演奏されるのが、トルコのグループ・Sarbandの演奏するオリエンタルムードたっぷりの1500年代から1700年代のトルコ音楽。時にはこのSarabandが主導権を握るトルコ音楽をconcerto Kölnが旨くサーポートし、アラブ情緒漂う楽曲に厚みを加えていたり、西洋楽器とアラブ楽器の音色対比も面白い編曲がなされていたりします。
また数曲収録されているトルコ語による歌曲に妙に親近感を覚えるのは僕だけでしょうか?僕はトルコ語を全く解さないのですが、まるで日本の民謡のような旋律とリズム、そして合いの手を入れるような歌はまさに西と東が融合するトルコならではの醍醐味なのでしょう。そもそも日本語とトルコ語は言語グループ分けする時には同じグループに分類されるわけで、これは僕の想像でしかありませんが、もしかしたらトルコと日本の音楽にも何処か接点があるのかも知れません。

SACD層マルチの音質はとてもクリアで臨場感溢れる非常にまとまりのある優秀な録音となっています。冒頭のモーツアルトの序曲やその他の西洋バロック楽曲では、まるでウィーンの正月のニューイヤーコンサートのような華やかな響きを非常に旨く収録してあり、特にパーカッション群の音質が素晴らしいです。
それに対するトルコ音楽グループでは、西洋バロック音楽群に比べよりライブ感に溢れる録音が成されており、タンバリンの演奏や笛の音色は実にリアルです。特にトラック3に収められているSarbandの演奏する「Introduction」では演奏者が笛を左右にゆっくりと移動しながら吹いている様子が旨くサラウンド空間で表現されています。
CD層の音質も優秀なSACDの例に漏れず、非常にクリアで音質的にはSACDと同様のミキシングが行われています。しかし音の空間的表現や奥行き、立体感はこのアルバムではSACDの方が圧倒的に優れています。
また殆どのSACDで音質的、アルバムの完成度的にいわゆる「ハズレ」というアルバムが少ないのもSACDの利点で、今回のこのアルバムも試聴及び前情報無しでの購入にも拘らず、非常に高音質の面白いアルバムを入手する事が出来ました。勿論SACDの中にも、好みの問題等で「ハズレ」と感じるアルバムも存在するのは是非特筆しておきたいと思います。(笑)

当時では絶対に考えられなかった西洋バロック音楽とトルコ・アラブ音楽のコラポレーション。これも現代ならではのコミニュケーションと音楽が成せる業でしょう。
現実世界ではいまだ西洋社会とイスラム社会の対立は続いていますが、このCDの音楽のようにいつか両者が旨く、お互いの長所と特徴を生かしつつ融合できる世界がやってくる事を、このアルバムを聴き尚更祈らずにはいられませんでした。
by buckup | 2005-08-02 08:16 | SACD。 (63) | Trackback | Comments(0)


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