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独逸より日々愛用しているお気に入りを・・・風の吹くままに、気の赴くままに。
by buckup
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MATT´S MOOD -Matt Bianco
とてもクールでお洒落な音に融合する熱いラテンのリズム。ジャズ的要素もふんだんに取り入れたMatt Biancoの何とも形容しがたいスタイル。ネットで調べてみるとこのJazz、ラテンのリズムにポップスを融合したMatt Biancoの独特のスタイルをファンカナリータと呼ぶらしいです。
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80年代にこの独特なスタイルでデビューしたMatt BiancoはキーボードのDanny White、ヴォーカルのMark Reillyとポーランド出身でとてもクリーン且つ不思議な声の持ち主Basiaの3人のメインメンバーを軸とし、このアルバムではさらにフルートやSAXのソロに加えリッチなホーンセクションをも用いる事よってとてもゴキゲンな独特のラテン・ファンクな仕上がりとなっています。

音質面はCD層でもかなり良い録音で、とてもクリアでディテール豊かな音を楽しむ事が出来ます。一見すると「お、SACD層と余り代わり映えしないかも。」という気になりました。SACDマルチチャンネルではそのCD2chのしっかりした音を基本に後方スピーカにパーカッションやホーンセクションを旨く配置。その為リスナーを中心として音がしっかりとぐるりと360度展開するようになっています。
CD層とSACD層を比べるとパーカッションやドラムにリアル感が増すのはどのSACDでも同じですが、それに加えこのアルバムではSAXやフルートの音がCD層よりも格段に現実感を増した音として再生されるのを実感する事が出来ます。これはSACDの特性である再生音域の拡大により、これらの楽器の倍音までを再生することが出来るようになるからなのかもしれません。またBasiaの美しいクリーンなヴォーカルもより伸びやかに柔らかい感じで鳴ってくれるのもその為でしょうか。

マルチチャンネルの特性を一番生かしたトラック9の「SLIP&SLIDING」ではラテンの小気味良いリズムを刻むパーカッションがぐるりとリスナーを囲み、とても旨い具合に前後四つのスピーカにホーンセクションが配置されています。また曲の中間点にあるバリトンSAXのソロではSAXを中心に配置し、まさにこの曲のタイトルの如くプランジャーミュートとフラッタータンギングを併用したトランペットを後方から前方、前方から後方へとスライドさせているのには聴いていて思わずニンマリとせずにはいられませんでした。(笑)

ジャンル分けをするには非常に難しく、またその必要もない独特なお洒落なサウンドを展開するMatt Bianco。このアルバムもとてもスピード感に溢れ、とてもスリリングでしかもどの曲にもとても色々な要素を含んでいる為か、アルバムに収録されている10曲があっという間に過ぎ去っていきます。
お洒落なカフェやスタイリッシュなレストラン、照明の落とされたシックだけどモダンなバーなどでさり気なく流れていそうなアルバムです。
by buckup | 2005-04-29 07:26 | SACD。 (63) | Trackback | Comments(0)
Spargel -今シーズンはじめてのホワイトアスパラガス。
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最近仕事が忙しかったためか体調を崩してしまい、今週予定されていたバーゼルでの仕事をキャンセルしました。
そんなゴキゲンではない週明けでしたが、今日は体調も大分良くなりふと窓を見てみれば、外は久々の青空の広がる春らしい天気。僕の住んでいる町ではちょうど今日(毎週木曜日)市が開かれる日なので、少し栄養を補給し弱った体を元気付けようと思い立ち買い物に出かけました。

今日の買い物の内訳は、これからが旬の「ホワイトアスパラガス(ドイツ産)」、他の野菜と共に牛肉の薄切りに巻いてからフライパンで焼いて食べると美味しい「グリーンアスパラガス(ギリシャ産)」。ホワイトアスパラガスの付け合せに欠かせない「春じゃが(ドイツ産)」。それと値ははりましたが、普通のトマトよりも果汁が多くフェラーリのような赤い色が食欲を誘う「ローマ・トマト(勿論イタリア産)」それに甘い匂いに誘われて「いちご(スペイン産)」を購入しました。また元気の良い売り子のおばさんはパセリを一房サービスに付けてくれました。

今日購入したものは勿論どれも僕の”Favorite”。特にホワイトアスパラガスはドイツにおける「松茸」のようなポジションの旬の野菜。これを食すると「あ~春だなぁ~。」という気になれる僕の大好物なのです。
非常に元気が良く人当たりの良いおばさんと、色鮮やかな野菜のおかげで何だか調子の悪いのも一気に吹っ飛んだような気がします。

さ~これらを余す所無く使用した週末の食卓が楽しみですね。(笑)
by buckup | 2005-04-28 20:09 | Favorite。(292) | Trackback(1) | Comments(2)
TURBULENT INDIGO -Joni Mitchell
まるでオランダの後期印象派の代表的画家ファン・ゴッホが書いたようなJoniのポートレーがとても印象的なジャケットのこのアルバムは1994年にリリースされました。素晴らしいジャケットの油絵は勿論多才な彼女自身によるものです。
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まずこのCDで驚かされるのはその音のクオリティーの高さ。そして彼女の油の乗りきった渋い歌声。要所要所で出てくる気持ちの良いWayne Shorterのソプラノサックス。とても深いベースとドラムの音。バラエティーに富んだ収録曲。そのどれもがとても自然に、彼女独特の「Joni’s World」を形成しています。

一曲目「Sunny Sunday」の冒頭の彼女自身が演奏するギターの音のクリアさとその後に続く僕のとても大好きな90年代の渋みと深みの加わったJoniの歌声が非常に素晴らしく、その彼女の歌声に応じるのはこの時期から彼女のアルバムには欠かす事の出来ない素晴らしきパートナー・Shorterの演奏するソプラノサックス。そのどれもがとても生々しくバランスよく録音されているのには本当に感心します。
2曲目には彼女のこの時期の代表作&傑作でもある「Sex Kills」を収録。1曲目の心地よい「Sunny Sunday」とは打って変わって、この曲ではかっこ良い彼女のロックな一面が全開。切れのあるドラムのビートに、まるで夜の高速道路を行きかう車のヘッドランプのように曲中をずっと駆け巡るJoniのシンセサイザーとそれと対になるように唸るMichael Landauのエレキギター。数あるJoniの曲の中でも異色の、それでいて聴いていて非常に気持ちの良い一曲です。
3曲目の「How do you stop」ではコーラスにクリスタルヴォイスの持ち主と評価の高いSealが参加。Sealも大好きな僕にとってはとても嬉しい競演です。

アルバム全体を通して非常に完成度が高く、どの曲も好きな僕にとってこのアルバムの目玉は、やはりなんといっても前述の「Sex kills」と8曲目に収められている「Borderline」、それに続く「Yvette in English」でしょうか。特に「Yvette in Englsh」では彼女特有の一つのメロディーラインにコレでもかと詰め込んだ歌詞を非常にリズミカルに、しかしとても静かに自然に歌いこなす独特のテクニックや、Jazz調のパンチの効いたアクセント。そして長音を非常に旨くゆっくりと音程をずらして行くなどの僕が彼女を好きな理由が満載です。
勿論これ等の傑作は以前紹介した僕の一番のお気に入りCD「Travelogue」にも収録。Travelogueで展開されるフル・オーケストラとの比較も楽しい一枚です。
by buckup | 2005-04-27 02:39 | CD。 (36) | Trackback | Comments(0)
Der Frühlings ist da!! -やっと来た遅い春。
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4月も残すところあと一週間という今日、僕の住んでいる地域にもやっと待ちに待った本格的な春がやってきました。
気温は日中13度とまだ完全には暖かくなっていませんが、日向ではTシャツ一枚でもそれ程寒くはありませんでした。先週、今週と霧吹きのような雨が降る寒い日が続いたのですが、木曜日の夕方から徐々に青空が広がり始め、金曜日の今日は今シーズンはじめてと言っても良いほどの気持ちの良い青空の広がる一日となりました。余りの気持ちの良い天気に我慢できず、仕事に行くがてらカメラ片手に春らしいシーンを切り取って来ました。(笑)
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冬の終わりに短く刈られた枝からもどんどん新芽が出てきています。先週ははまだ新芽もまばらだったのに、いつの間にかスクスクと葉を伸ばしていました。自然の生命力の力強さには毎年の事ながら驚かされます。
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虫嫌いな人ごめんなさい。木の幹からはこんな虫がワサワサと冬眠から目覚めて這い出てきて、早速交尾(?)を行っていました。一見てんとう虫のようですが妙にカクカクした形ですね。ちなみにドイツ語ではカブト虫もてんとう虫もみんな「Kaefer」。なんだかなぁ。。。
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うちの裏にある桜(チェリー)の木も徐々に花をつけて来ました。来週には満開になるのではないでしょうか。ミツバチが忙しそうに蜜を集めに来ていました。
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定番「うちのリビングルームの窓からの日暮れの情景」。今日は日暮れ時まで本当に雲一つないとても気持ちの良い美しい一日でした。今週末も今日みたいな気持ちの良い青空が広がると嬉しいです。
by buckup | 2005-04-23 08:10 | 雑記。 (197) | Trackback | Comments(0)
SONY MDR-Z900 Dynamic Stereo Headphones
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今現役で使用しているオーディオ機器の中で一番長い付き合いになるのが、このSONYのヘッドホン・MDR-Z900です。今を遡る事10年前、僕はこのヘッドホンと共にヨーロッパの地へとやって来たのでした。時がたつのは本当に早いものですね。(笑)
そもそもこのヘッドホンを購入した理由に、12時間以上にも及ぶ非常に長い(当時。今は慣れました。笑)フライト時に長時間楽に尚且つ高音質で音楽を聴きたいという一般的な理由があったのと共にもう一つ、どうにか飛行時のあの轟音をシャットアウトしたいという切実な願いがとても大きかったのでした(当時はまだ今のような遮音性の非常に高いインイヤー式のイヤーホンが無かったのです)。
またこのMDR-Z900は大型のフルサイズ・ヘッドホンなのにとてもコンパクトに折りたたみが出来、携帯にもなんら問題ないという点は移動の多かった僕にとって非常にありがたいものでした。

音質はスタジオモニター用と謳うだけあって、非常にクリアかつディテール豊かで、モニター調の音を好む僕としては非常に好きな音です。僕にとってヘッドホンを通しての音楽鑑賞の醍醐味とは、なんといっても普段聞こえない細部の発見なのですが、このヘッドホンは十分僕のそんな欲求にも答えてくれます。またヘッドホン自体が高出力(?)な為、音量を上げても音が割れないのが良いです。
1992年発売のこのモデル、SONYにしては珍しく10年以上たった今でもラインナップから消えていません。という事はSONYとしても非常に納得のいく出来の自信の定番モデルという事なのでしょう。

c0030570_123082.jpgこれはSONYの特徴なのかもしれませんが、静かな部屋で聴くとこのヘッドホンも少々バスが強調され過ぎの感がありますが、移動時の騒音の多い状況では丁度良いバランスになります。また一部では不評の電話線のようなケーブルも、うちではヘッドホンしたまま部屋をちょっと移動しても絡む事はまず無いのでかえって利点となっています。

今では殆ど使う機会の無くなったこのヘッドホンですが最近我が家では意外なところで大活躍しています。
パートナーと共に過ごす週末、基本的に音楽趣味の異なる僕らにとって大きな仲裁役的存在となっているのです。例えば僕がブログにCDレビューをUPする際、どうしてもスピーカーを通した生の音を聴かなければいけない訳ですが、その際彼女はおもむろにこのヘッドホンを取り出しテレビに繋ぎ僕の聴いている音楽をシャットアウトするわけです。まさか高音質で遮音性の良いこのヘッドホンにこのような使い道が訪れるとは購入時には思いもよりませんでした。(笑)
by buckup | 2005-04-22 00:34 | AUDIO。 (69) | Trackback | Comments(0)
GERSHWIN´S WORLD -Herbie Hancock
以前カテゴリCDで紹介したこのアルバム。2004年の11月にプロデュース・Michael Etchart、そしてAl Schmittによるサラウンド・ミックスでSACD版がリリースされました。勿論CD層は1998年に発売された当時のままですが、僕が一番気になったのはこの素晴らしいトップレベルの録音のCDがどのようにSACDとしてリミックスされたのかという点。はたしてSACDはこの素晴らしいまでのオリジナルを超える事が出来るのでしょうか?
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アルバム冒頭の「OVERTURE」から5本のスピーカを駆使し、少々エコーがきつめですがオリジナルCDからは想像も出来ないマルチチャンネルによるサラウンド演出。それに続く「IT AIN’T NESESSARILY SO」ではCDよりもさらにリアル感の増したハイハット、アタックのニュアンスが増したHancockのピアノ。基本的にリスナー後方に展開するトーキングドラム。そしてEddi Hendersonの演奏するトランペットが左後方に位置し、なんといっても驚かされるのはその後に続くJames CarterのテナーSAXのソロ。余りにも生々しく、直接脳味噌にCarterの渋いSAXの音が飛び込んでくるような感じです。

勿論僕の大好きなJoni Michellの歌声もさらにリアルに、彼女の息遣いまでがはっきりと手に取るように聞こえます。特に彼女とマイクとの距離感までが実際に目にしているかの如く感じられるのには正直驚きましたし「SUMMERTIME」での彼女独特のかすれ声やパンチ感、弱音時のニュアンスどれをとってもCDよりもさらに踏み込んで聴く事が出来、彼女の素晴らしいまでの音楽性や曲に対する解釈を隅々まで堪能できます。

またトラック6のOrpheuss Chamber orchestraの演奏する「LULLABY」ではヴァイオリンが高音域を演奏する際の弓による独特の擦り音やコントラバスの低音域が非常にリアルに再現されています。またこのアルバムでの最高傑作(と僕は思っている)M.RavelのコンチェルトでもHancockのピアノはより自由により情緒さを増し、それに応じるオーケストラもすべての楽器のリアルさが増し(特に弦楽器のうねり感)より幅の広いダイナミックレンジ、よりリアルなニュアンスでCDよりもさらに深い感動を与えてくれます。

良い意味で僕の期待を裏切ってくれたこのSACD。購入前にはたとえSACDでも超える事など出来る筈無いと思っていた優秀な録音のCDをさらに上回るSACDのポテンシャルに正直僕は驚いたと共にSACDの実力に非常に満足しました。
SACDのレビューなどでも余り取り上げられる事のないこのアルバム。SACDファンの方には必聴の大穴的な優秀なアルバムだと思います。
by buckup | 2005-04-21 17:37 | SACD。 (63) | Trackback | Comments(5)
THE KISS OF MORNING -Graham Coxon
僕は大抵CDをネット上で視聴の出来るAMAZONで購入する。視聴と言っても実際にはとても聴けた音ではないけれども一応の感じは掴める。最近は余り無いがCDショップでもCDを購入する。その時は大抵買う目標が決まっていて唯単純に購入しに行くわけだが、極稀に僕には何の前情報も無い知らないミュージシャンのCDが買ってくれと言わんばかりに目に飛び込んでくることがある。このGraham CoxonのCDもそんなCDだった。

まず僕の目に止まったのはそのポップでシュールなジャケット。「Graham Coxon?聞いたこと無い名前だけどなんだか面白そうなアルバムかも。」と思ったのが僕の第一印象。しかしこのブログを書くに至りネットでこのCoxonについて調べてみると、日本にも来日しているかなり有名なミュージシャンらしい。(汗)
クラシックはともかくロック、ポップス系の情報に疎い僕はそんな事も知らずに会計の横に位置する試聴コーナーにこのCDを持ってまずは音を聴いてみた。(ドイツの大抵のショップではどのCDも基本的に試聴することが出来る。その為新品とはいえフォイルされてないCDが殆ど。)そして僕は一発でこのCDが気に入ってしまった。
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まるで自分の部屋の一室で録音したような、まさにアット・ホームという言葉がピッタリの音。とてもシンプルなギターのアルペジオや切れのあるカッティング。骨太なドラムのビートになんだか余りやる気の無いような不安定なヴォーカル(それがこのアルバムの良い点だったりする)。しかも作詞・作曲も全曲Coxon自身によるもので、参加ミュージシャンはCoxonを含めたったの3人。Coxon一人でギター、ベース、ドラム、ハーモニカ、パーカッションを一挙にこなす多彩ぶり。

録音も譜面をめくる音による効果音的演出や、まるで入力過多によるディストーションばりばり風の骨太のサウンド等まるでアマチュアバンドの自主制作風の出来上がり。どれをとっても僕にとって懐かしい音のするこのアルバム。
しかもCoxonと同じイギリス生まれのうちのオーディオシステム(AURA&KEF)で聴くと、とてもライブ感溢れる優秀な録音だったりする。しかしそれもその筈。使用されている録音機材は、ヴィンテージ・ノイマンやAKGのマイクに70年代製のNeve consoleに究めつけはアナログテープによるマスター。ミキシングもあえてデジタルシンクロを使用しないいライブミキシングという超こだわりのアナログ録音。この機材や録音方法に対するCoxonのこだわりが、このCD独特のアマチュア的手作り感を演出しているのには納得。

最近の無味無臭の綺麗な録音に慣らされた僕にはかえってこのアルバムのようなアナログ感がとても新鮮で、だからこそこのアルバムが気に入ったのかもしれません。決して毎日聞くようなアルバムではないけれども、結構僕にとって重要な位置にある一枚です。
by buckup | 2005-04-20 09:34 | CD。 (36) | Trackback | Comments(0)
From the Isles to the Courts -Ensemble Galilei
午後の柔らかい光が射す晩夏の金色の草原に立つ5人の女性達。それぞれの女性はフィードル、バグパイプ、オーボエ、ケルティックハープ、ヴィオラ・ダ・ガンバを手に優しい笑顔で談笑している。そんな写真がジャケットのこのアルバムは女性5人組のグループ「Ensemble Galilei」の「From the Isles to the Courts」。
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さて、ではこの新旧混ざった楽器を手にする彼女たちはどんな音楽を演奏するのか?彼女たちの演奏するのはヨーロッパ中世ルネッサンス音楽からケルティク音楽の影響を色濃く受け継ぐアイリッシュ・トラディショナル。そしてそれらの要素をふんだんに取り込み彼女らの手によって生み出された中世的な音楽。そう、まるで彼女らの手にする楽器の如く演奏する曲も新旧取り混ぜた物となっている。

フィードルとバグパイプ、アイリッシュドラムによるトラディショナルなダンス風音楽、またSara Weinerの演奏する遥か遠い時代から伝わるような、グリーンスリーブ的哀愁を携えるオーボエの旋律。中世的色合いをより演出する(中世の吟遊詩人が使用していたような)ケルティックハープの音色。このアルバムの全編を通してそれらの多種に及ぶ楽器が紡ぎ出す旋律は、どこか懐かしいような、どこかで聴いた事のある、そんな不思議な演奏で僕を未だ言った事のない灰色の雲と草原の広がるであろうスコットランドやアイルランドの中世の砦や街の廃墟へと誘ってくれる。そんなアルバムです。

録音は非常に優秀。2ch、マルチチャンネル再生にかかわらずケルティクドラムの鼓動はまるで目の前で演奏しているかのようなリアルさで再生され、ハープやヴィオラ・ダ・ガンバの弦を弾く音、フィードルの軽やかな響きもとてもよく再現されています。
SACDのマルチチャンネル再生では他のSACD同様、より各楽器の響きにリアルさが加わるのと同時に音のより奥行きが増します。マルチチャンネルによる奇抜な演出は無く、ナチュラルに音を自然に360度ぐるりと響かせるようなミキシングになっています。一つだけ注意すべき点はサブ・ウファーのバランスで、サブ・ウファーが強すぎると小振りなはずのケルティックドラムの音が和太鼓のような野太い音になってしまうのでご注意を。(笑)

なんとも分類しがたいジャンルの音楽ですが、全編を通して感じられるのはアイリッシュ音楽の小気味の良いビート感とそれと対になる哀愁漂う懐かしいメロディー。
古楽?ケルト音楽?クラシック?あえて言うなればまるで映画音楽のような感じのアルバムでしょうか。(ちょっと違う気もしますが。。。)とにかくアイリッシュ音楽やケルト音楽が好きな人でしたらきっと気に入る一枚だと思います。
by buckup | 2005-04-18 23:20 | SACD。 (63) | Trackback | Comments(0)
SONY DVP-NS900V -SACD/DVD PLAYER
うちのAVシステムの中核を担っているのがこのSONYのSACD・DVDプレーヤーDVP-NS900Vです。愛用の同じくSONYのAVアンプ、STR-DB790と同時期の発売だけあって、視覚的統一感は抜群です。
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オーディオシステムを昨年新調した際に出会ったこのプレーヤー。実は昨年にはこの機種の後継機NS930がすでに発売されていたのですが、こちらの旧型の方がSACD再生時の音質が良いという事、またボディの質感が断然上という評価だったのと個人的にもこの機種のデザインの方が好きだったのが幸いしてこの機種の購入に踏み切りました。

このプレーヤーのセッティングのすべては付属のリモコンによって実に簡単に行う事が出来ます。この初期のセッティングで一番重要なのはデジタル出力のセッティング。ここでDOLBY DIGITAL及びDTSのセッティングを行わないとせっかくAVアンプがあってもDTSサウンド等を楽しむ事が出来ません。CD、SACDの読み込みは自動ですが、SACDの2ch再生かマルチチャンネル再生かは予め再生前にセッティングしなければいけません。
オペレーションも上々でシンプルで再生音も上々。DVDの画質も良好ですがプログレシブスキャンでは無いのが唯一残念な点でしょうか(*日本向けモデルには採用)。あともう一つ本体のトレー開閉ボタンの反応が悪いのが気になりますが、これはリモコンで開閉すれば問題ありません。
あえて問題を挙げるとすれば、付属のリモコンの認識コード。SONY製品にはどうやらすべての機種に同じコードが使用されているようで、例えばこのDVDプレーヤーの他に室内にSONYの他のCDプレーヤー等がある場合、DVDプレーヤーのトレイを開けたくてリモコンを使用するとDVDプレーヤーと全く同じコードを使用するCDプレーヤーのトレイまで同時に開閉してしまうのです。ArcusのCDプレーヤー入手前はSONYのものを使用していただけに、コレは我が家では悩みの種でした。
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しかし何と言ってもこの機種を購入してよかった最大のポイントは、やはりSACD再生が可能という点でしょうか。このSACD再生のおかげで長らく眠っていた僕の音楽鑑賞への好奇心がまた呼び覚まされたといっても過言ではありません。という訳で僕にとってこの機種を選択した事は間違いではなかったようです。

これからホームシアター構築を検討されている方や、すでにサラウンドシステムを所持されていてDVDプレーヤーやCDプレーヤーを新調予定の方には是非ともSACDも再生できるユニバーサルプレーヤーをお勧めしたいです。
通常のDVD鑑賞に加え、録音状態の非常に良い素晴らしい名盤CDのさらに上を行くリアルな音のSACD録音の生々しさを、また2ch再生とは一味違うマルチチャンネル再生の楽しさを存分に満喫する事が出来るという事はまさに「一石二鳥」という言葉がピッタリではないでしょうか。(笑)

SONY DVP-NS900V -SACD/DVD PLAYER

c0030570_5283842.jpgDolby Digital/DTS-Decoder
Videoausgänge: 2x SCART, 1 x Hosiden (S-Video), 1 x Cinch (Composite), 1 x YUV
Audioausgänge: Digital 1 x optisch, 1 x koaxial,
analog:: 1 x Cinch 2-Kanal Downmix, 1 x Sechskanal-Ausgang (DD/DTS-Decoder, SACD-Multichannel) Videoequalizer   Audio Onyl-Modus
Maße (B x H x T): 43 x 11,3 x 34,3 cm   Gewicht: 5,3 kg
by buckup | 2005-04-16 09:51 | AUDIO。 (69) | Trackback | Comments(0)
THE LOOK OF LOVE -Diana Krall
数あるSACDコレクションの中でも一番聴く率の高い一枚がこのカナダ出身の若手Jazzシンガー・Diana Krallの「THE LOOK OF LOVE」。
90年代にデビューを果たし、今では女性Jazzシンガーを代表するカナダのブリティシュ・コロンビア出身の彼女。その彼女のアルバムの中でも一番好きなのがこの一枚です。
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Tommy LiPumaによるとても優しい包み込むよなストリングをメインとするオーケストレーション(英国の名門ロンドン・シンフォニーオーケストラ!とLosAngeles session orchestraが競演)に彼女自身が演奏するピアノ、Russell Maloneらが奏でる透明感と切れのあるギター、勿論ボサノバ調のタイトなリズムを確実にこなすリズムセクションも忘れてはならない存在です。
それらがとても旨くブレンドして「LOVE」をメインテーマにすえたこのアルバムをとても聴き易い、まるでどこかの高級サロンにいるようなリッチな気分にさせる。そんな一枚です。
収録されている曲もトラック1に収められているアームストロングの名曲「S’Wonderful」をはじめ「Cry Me a River」、「Besame Mucho」、「Dancing in the Dark」等Jazzの名曲、スタンダート揃い。それらが軽やかなボサノバのリズムに乗ってDiana Krallの渋いハスキー交じりの独特な声で歌われているのだから、コレはもう決して飽きの来ない、聴けば聴くほど味の出る一枚となっているわけです。

このSACDも勿論2chの録音で聴いても素晴らしいですが、やはりお勧めはマルチ・チャンネル。中心にKrallのヴォーカルとピアノとベース。左側に素晴らしく切れのあるハイハットの音が印象的なドラム、左にはギター。そしてリスナーをぐるりと囲むように展開する包み込むようなオーケストラ。「THE LOOK OF LOVE」のタイトルどおり幸福感は抜群です。
Diana KrallのSACDは比較的バスが強めのミキシングなされているので、僕はいつもサブウーファーを若干弱めにセッティングしてから聞くようにしています。

僕にとってはじめてのJazz・SACDでもあったこのアルバム。購入から一年以上経ちますがいまだ飽きる事無く良く聞いています。
おかげで僕のパートナーは冒頭の「S’Wonderful」が聞こえてくると諦め顔ですが、結局最後まで文句を言わずにこのアルバムだけは聴いています。(僕と彼女の音楽的趣向は正反対なのです。)サロン音楽のようなボサノバ調の軽めのJazzというところが勝因でしょうか。
そういえば先日見た彼女のパリでのコンサートの模様を収録したDVD「Live in Paris」でも彼女の魅力を余す事楽しめます。プログラムはこのアルバムに収録されているもの中心です。美しいちょっと突っ張った感じのする彼女の容姿とそれに呼応するような渋い歌声。はじめて見る彼女のライブ画像にとても感動しました。

さてさて今晩はこのSACDをバックに久しぶりに我がパートナーと二人きりで「愛」についてでも真剣に語りあってみましょうか。(爆)
by buckup | 2005-04-15 21:16 | SACD。 (63) | Trackback(1) | Comments(2)


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